【専門家監修】妊娠中こそプール!マタニティアクア&マタニティスイミングの効果や注意点

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エクササイズ

助産師・浅井貴子先生による監修記事です。

マタニティ向けのエクササイズは色々ありますが、プールに入って行うマタニティアクアやマタニティスイミングは、マタニティヨガやマタニティビクスと並んで人気の種目です。
妊娠中に水泳してもいいの?と思う人もいるかも知れませんが、水中ならではのメリットが盛りだくさん。その効果の数々や、抑えておきたいポイントなどを見ていきましょう。

マタニティアクアとマタニティスイミングの違いは?

妊娠中に行う水中運動をまとめていずれかの名前で呼ぶ場合もあるようですが、実施している団体や施設などにより呼び分けているところもあります。入会前にホームページなどでプログラム内容を確認してみましょう。

マタニティアクア

妊娠中に水中で行うエアロビクス(アクアビクス)。
泳ぐことよりも、水中で音楽に合わせリズミカルに体を動かすような運動をメインに行います。そのためカリキュラムのほとんどを立った状態で行うものが多く、泳げない人でも気軽に始めることができます。

マタニティスイミング

妊娠中に行う、妊婦専用の水泳カリキュラムです。最初は蹴伸びやビート板を使ったバタ足からはじめ、基本的な泳法を組み合わせながら妊娠中でも無理なく取り組める内容を実施しています。もともと泳ぐのが好きだった人にはもちろん、泳ぎが苦手という人でも妊娠中は体が浮きやすくなることもあり、適切な指導を受けながら取り組むことができます。
慣れていない人は、見学や体験からはじめてみると良いでしょう。

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妊娠中にプールに入って大丈夫?

妊娠中にプールに入って冷えたりしない?水圧や動きが負担にならない?とまず心配になる人もいるでしょう。
まず、マタニティスイミングはいずれの施設でも室内温水プールで実施します。室温は30℃ほど、水温は30~32℃ほどの温水プールになっています。
さらに、体温と適度な温度差があることで体が筋温を上げようとするため代謝が良くなり、逆に冷えを防いでくれます。プールでかかる水圧は、後述しますがマイナートラブルの改善に効果を発揮します。
またインストラクターだけでなく助産師や看護師の資格を持つ人が常駐し、毎回スタート前にチェックをしてくれる施設も多いので安心です。

マタニティアクアやマタニティスイミングの効果

水中ならではのメリットが多く、ほかのマタニティエクササイズでは得られにくい効果も期待できます。

1.無理なく動ける

水中では浮力により筋肉や関節にかかる負担が大きく軽減されるため、お腹が大きく重くなっている時期でも効率的に運動をすることができます。水中に入ると体重は1/10になるので、60kgの人でも水中では6kgになります。
マタニティアクアやマタニティスイミングは妊娠中にこそ効果的な運動と言えます。

2.筋トレ効果を得られる

水の抵抗により陸上での運動に比べて負荷がかかりやすいので筋トレ効果があります。出産や育児で使う筋肉がつくので、水中運動をしていた人は腱鞘炎になりにくい傾向があります。

3.マイナートラブルの改善に効果あり

水圧がかかることにより血流が促進され、さらに無理なく大きな動きを取り入れて動くので血液循環が改善されます。そのため手足のむくみの解消や冷えや便秘、腰痛や肩こりなどに効果があるとされます。

4.不必要な体重増加を防ぐ

陸上でのエクササイズよりカロリーが消費されやすくむくみも取れるため、1回プログラムをこなすだけで500g減ったといった話も珍しいことではありません。定期的に取り組むことで、必要以上の体重の増加を抑制しコントロールすることに繋げやすいとされます。尿酸や血糖値が高めの人にもおすすめです。

5.ストレス解消

運動歴の有無に関わらず、定期的なマタニティスイミングはほかの運動と比較して高いストレス解消効果と満足度を得られるという研究結果があります。のびのびと体を動かすことができたりうつ伏せになったりすることができ、ほかの競技にはない水中ならではの気持ち良さがあるからではないでしょうか。
参考:CiNii 論文 -  マタニティスイミングの精神的効果 : MCL-3, POMSを利用して

6.分娩へのカラダづくり

全身にまんべんなく負荷をかけ筋力を維持すると同時に、心肺機能を改善して分娩に向け体を作ることができます。
また、マタニティスイミングでは平泳ぎや出産泳法など股関節を柔らかくする泳ぎなどもあるので、分娩の際適した体勢を取りやすくなります。

7.母乳の出が良くなる

マタニティスイミングやマタニティアクアでは肩甲骨や肩周りを大きく動かす機会が多くあります。これがいわゆる母乳体操の役割を果たし、上半身の血行を改善しながら筋肉をほぐすとともに乳腺がほどよく刺激され詰まりを予防し、産後の母乳の出が良くなるとされています。

8.呼吸法を習得できる

分娩といえば呼吸法が重視されます。マタニティスイミングやマタニティアクアでは、息継ぎを利用してラマーズ法を習得できるプログラムを取り入れているところがほとんどです。

9.友達ができる

同じ地域の近い時期に出産を控えている人たちと知り合うことができ、毎回一緒にカリキュラムを楽しくこなすことで自然と仲良くなれ、産後も交流が続く友達ができたという経験談も珍しくありません。情報交換の場としても役立つことでしょう。

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いつからいつまでできる?

とにかく良いことづくしのマタニティスイミングとマタニティアクアですが、ほかのマタニティエクササイズ同様安定期以降に始めましょう。大体のスクールでは妊娠14週ごろから入会可能とし、安全を期して医師の診断書の提出を条件としているところが多いようです。
いつまで取り組むかはスクールの方針や個人差がありますが、基本的には臨月まで通っても大丈夫です。主治医に確認しながら通いましょう。

費用はいくらくらいかかる?

スクールによって差がありますが週1~2回の、または月4~8回の頻度でコースが設定されているパターンが多く、ひと月あたりおおよそ6,000~12,000円ほどです。さらにそれとは別にはじめに入会費、事務手数料が数千円かかるところがほとんどです。
最近では仕事をしながら通う人も増えてきているので、チケットなどの回数券制度を導入しているところも多くなってきました。マタニティ専用の水着のレンタルがあるところもあります。

スクール選びのポイント

なるべく安く済ませたいと思ってしまいがちなところですが、ホームページなどで設備やカリキュラムを確認し、助産師や看護師の資格を持つ人が常駐しているところを選びましょう。病院と連携しているスクールもあるので検診時に尋ねてみるのもおすすめです。
見学や体験教室を実施しているところが多いので、気軽に問い合わせてみましょう。

スクールに入会しないで自分で泳ぐ場合は?

近場にマタニティコースのあるスクールがない、安く済ませたい…などの理由で、近所のプールで自分なりに運動をしたいという人もいると思います。
その場合、医師の許可を得るのはもちろんですが、まずは目当ての施設が妊婦の入泳に問題のない環境であるかをきちんと確認しましょう。公営プールの場合などはマタニティスイミングに使用されるプールより水温が低いことが多いので注意が必要です。スペースに関しても、専用のレーンがあるわけではないため混み具合によってはほかの人と接触してしまう可能性も。施設によってはそもそも妊婦の入泳を禁じているところもあります。

運動内容に関しては、あくまで自身と赤ちゃんの健康のためのエクササイズであることを念頭に置いて、早くたくさん泳ぐといった負荷がかかるメニューは避けましょう。空いている時間帯にバタ足をしたり、自分の好きな泳法や水中ウォーキングなどを行うのがおすすめ。
水中だと楽に動けてつい時間を忘れそうになりますが、体力はしっかり消耗します。休憩をこまめに取り、長くても1時間ほどで切り上げましょう。
なお、時間帯は子宮の収縮が比較的起きにくいとされるお昼前後(10~14時)がおすすめです。

注意点

体調に合わせ絶対に無理をしない

マタニティスイミングやマタニティアクアをするときは、とにかく体調をきちんと把握することがなにより大切です。妊娠中の体調はとても不安定。開始前は問題がなくても、動いているうちに気分が悪くなってしまったりお腹が張ってきてしまったりする可能性もあります。
少しでも異変を感じたら、ためらわずにすぐに中止をする、休むなどしましょう。

母子手帳や診察券を持って行く

スクール以外の場所へ出かけるときもですが、万が一に備えて母子手帳やかかりつけの医院の診察券は必ず持参しましょう。

転倒に注意する

水中では転ぶことはないので安心ですが、プールサイドはとても滑りやすい場所です。お腹が大きいと妊娠前と重心が変わっておりよろけやすく、貧血や立ちくらみも起きやすい状態なので、プールから上がるときなど手すりにしっかり掴まるなどして細心の注意を払いましょう。

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まとめ

水着などを用意して通うのが億劫に感じるかも知れませんが、それでもマタニティスイミングやマタニティアクアが支持されているのは、やはりほかのエクササイズにはない爽快感や効果が得られるからではないでしょうか。
大きくなったお腹は浮力が働き、妊娠前より浮きやすい状態だそう。お腹の赤ちゃんと一緒に水に浮かんでリラックスする感覚は今だけのものです。妊娠中になにかエクササイズをしたい!と考えているのなら、ぜひ候補のひとつとして検討してみてくださいね。

専門家コメント
私も都内3ヶ所でマタニティスイミングやアクアビクスをしていますが、仕事をしている人が増えてきたので、産休に入る32週くらいから始められる人が多くなってきました。
短い期間でもしっかり運動する人はお産が軽く、会陰切開率や産後うつになる人が少ないです。
陸上の重力下で運動していると切迫早産になる人もいますので、重力がないところで安全に動くにはプールが一番です。産婦人科の先生も太鼓判を押してくれます。

【監修】浅井貴子 先生

浅井 貴子(あさい たかこ)東京都在住フリーランス助産師 大学病院、未熟児センター勤務ののちフリーランスとして活躍。現在近隣の行政で、母親学級、育児相談、年...

プロフィール

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