【専門家監修】ポイントは2つ!赤ちゃんを楽に寝かしつけるコツ

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お世話

助産師・浅井貴子先生による監修記事です。

寝かしつけは、赤ちゃんのお世話に関する悩みとして最も挙げられることが多いトピックです。上手くできないと時間も体力も消耗してしまうので、大きなストレスとなってしまうことも。
しかし、毎日繰り返し行う寝かしつけだからこそ、ポイントを押さえればある程度スムーズにできるようにもなるんです。その重要な2つのポイント「安心感」と「習慣」について説明していきます。

安心感が必要

赤ちゃんが眠るために必要なものの一つが「安心感」です。例えば大人でも、翌朝の炊飯器セットをしたのか忘れてしまったり、あまり親しくない人と初めての場所に泊まったり、という不安のある状況だと普段より眠りづらくなってしまいますよね。
赤ちゃんの場合はこれが顕著なのです。では、赤ちゃんに安心感を持ってもらうためにはどうしたらいいのでしょうか?

添い寝をする

やはり、赤ちゃんにとって一番安心できるのは親の体温や匂い、肌の感触など。そのため、ピッタリくっついて添い寝をしてあげると、眠りやすくなる子は多いです。
しかし、ただ添い寝しているだけでは寝てくれないときもあります。そんなときはこちらの方法をプラスしてみてください。

呼吸を合わせる

添い寝するときのポイントは、呼吸のリズムを揃えてあげることです。こうすることで一体感が生まれ、赤ちゃんの安心感がアップします。
さらに、添い寝する側もリラックス効果も期待でき、ひいては赤ちゃんの安心感にも繋がります。

優しく抱擁

もし、今日はちょっと寝付きが悪いかな?と感じたときは、肩に覆いかぶさるような体勢で軽く包みこんであげてください。自然と顔と顔が近くなりますし、体温も感じられるため安心感を与えることができます。これは現役の保育士さんも実践されているテクニックだとか。新生児期におくるみで包んであげると落ち着く赤ちゃんが多いこととも関連しています。

肌を撫でる

赤ちゃんの肌を撫でてあげる寝かしつけ方法もあります。ゆっくりと優しく触れてあげることで、自然と安心できるそうです。特に、眉毛や目尻を撫でると、そのまま目をつむりやすいのでオススメ。
ほかにも耳元や首元などの、くすぐったいゾーンが好きな子も多い傾向があります。赤ちゃんの反応を見ながら、ベストなスポットを探してみてください。

いつも同じ環境を作る

寝る場所や、寝る前の行動が決まっているほうが赤ちゃんは安心できます。環境作りは赤ちゃんの都合は関係なくできることなので、ぜひトライしてみて。場合によっては、家族の協力が必要になる場面もあります。

入眠前の儀式

環境作りの中でも一番簡単で効果が出やすいのが、入眠儀式を作ること。寝かしつけ前に絵本や歌、マッサージなどでコミュニケーション&スキンシップを取ってあげるといい、と聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。
これらは安心感を与えるのと合わせて、習慣作りにも繋がるので特に勧められることが多いようです。

部屋を少しずつ暗くする

また、寝かしつけのときは徐々に部屋を暗くしていくと成功率が上がりやすくなります。明るい環境ではもちろん眠くなりにくいですし、逆に、急に真っ暗にすると赤ちゃんに強い不安感を与えてしまうためです。
例えば、

  1. 明るい部屋で絵本を1,2冊読む
  2. 少し暗くして子守唄を歌う
  3. 暗くして静かに横になる

といった流れを作るのが良いでしょう。
明るさに合わせて活動量も減らしていきましょう。もし手遊びを入れるなら1へ、ベビーマッサージなら2へ、といった具合です。

寝る場所や寝具を変えない

この部屋のこの布団に来たら眠るもの、と認識してもらえると、赤ちゃんの寝かしつけはグッと楽になります。特に夫婦で寝室を分けていたり、リビングにもベビーベッドが置いてあったりすると日によって場所がバラバラになりがち。
どうしても場所を変えなくては行けない理由がある場合は、夜寝用の敷き布団や掛ふとんをいつも同じものにしてみましょう。ベビー布団は小ぶりなのでそれほどの大変さではないはずです。

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習慣を作る

安心感と合わせて、赤ちゃんがスムーズに寝てくれるようになるためのもう一つのポイントが「習慣」です。子どもは大人が考える以上に、習慣で動く生き物だからです。
寝かしつけの習慣作りは長い目で続けることが何よりも大切。2,3日で効果が現れることはとても珍しいです。でも、数週間、数ヶ月と続けていくうちに、少しずつ身につきます。
逆に、習慣づけを意識していなかったのに気づいたら癖になってしまって、寝かしつけに困る場合も。小さいうちから気をつけておくといいかもしれません。

生活リズムを整える

まずは、できる範囲で一日の生活リズムを揃えていきましょう。朝起きる時間、昼寝をする時間、食事や入浴の時間など、同じ流れとタイミングで行えることが増えるほど赤ちゃんの安心感も増していきます。同じサイクルで生活することは、習慣作りと安心感のどちらも得られるので、寝かしつけのスムーズ化には欠かせないポイントです。
定番技ですが、朝はカーテンを開けて日光を浴びることもやはり大切。そして月齢にもよりますが、日中の睡眠時間や昼寝・夕寝からの間隔も夜の寝かしつけに関係してきます。お昼寝の時間も夕方5時を過ぎないようにするのもポイントです。

とはいえ、赤ちゃんも気分や体調で昼寝が長くなったり早起きしたりもするものです。神経質になりすぎず、ストレスにならない範囲で取り組んでみましょう。

抱っこ寝&添い乳のリスク

赤ちゃんの寝かしつけに、抱っこや添い乳をすることは珍しくありません。これらの方法は比較的泣かせずに寝かせられるのでとても楽です。
しかし、ずっと続けていると「抱っこじゃないと寝ない」「添い乳じゃないと寝ない」という困った習慣にもなりかねません。生後3ヶ月くらいまではそれほど心配ありませんが、それ以降は様々な癖が付き始める時期なので、注意してみてください。

夜泣きとの関係

寝かしつけの癖は、眠るときだけでなく、その後の眠りにも影響を与えることがあります。布団に下ろすと起きてしまう、お腹が空いていないのに口をパクパクしながら起きる、といったものが代表的です。
ほかにも、おしゃぶりやナデナデなども毎回使っていると癖になります。いずれも納得して使っているならいいですが、もし違和感があるなら、数日おきの奥の手として少し温めてみましょう。

卒業するには?

もしすでに習慣化してしまっている場合は、思い切って3,4日違う寝かしつけ方に切り替えてみてください。はじめは大泣きして全く寝てくれないものですが、徐々に赤ちゃんも諦めて眠ってくれます。
このときオススメなのが、いつも寝かしつけを担当している人以外に寝かしつけをしてもらうという方法。人が変わると意外とすんなり受け入れてくれる赤ちゃんも多いからです。いつも母親が寝かしつけているならなら父親が、逆にいつも父親が寝かしつけているなら母親が寝つかせる…といった具合です。帰省した際などに、祖父母にお願いするのも良いきっかけになるかもしれません。

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夜中の寝かしつけ

夜中に赤ちゃんが泣くと、慌てて声をかけたり抱っこしたりしていませんか?もしかしたら、その泣き声は大人で言うところの寝言かもしれません。もしくは、まだ眠いのに間違って少し早く起きてしまったのかも。
いつもすぐに対応してあげていると、それが赤ちゃんにとっての普通になり、必要以上に起きる子になってしまう可能性があります。
まずは一呼吸置いて、体調やオムツなどに異常がないか確認したら、30秒から数分程度、見守ってみてください。意外と、そのまま再び眠ってしまうことも多いものです。

夜間授乳のとき

夜間授乳のときは最低限の照明と行動で済ませるようにしましょう。こうすることで、赤ちゃんを完全覚醒させることなく、自然と次の睡眠へ持っていきやすくなります。
また、可能であれば、このときも抱っこや授乳しながらではなく、布団に横になってから眠らせるようにしてみてください。親としても眠い中の授乳なので大変ですが、ここで習慣づけをしておけると後々が楽です。

遊び始めてしまったら?

もし横になってすぐ寝そうにない場合も、必要以上に構わずそっと見守ってあげましょう。満足して疲れたら勝手に寝てくれることもあります。
このとき、寝返りやハイハイができると物を掴んだりぶつかったりする可能性があるので、危険なものは寝室に置かないようにしましょう。また、オモチャなどが置いてある部屋で寝ている場合は、興奮してしまうのでなるべく視界に入らないよう片付けてください。
これらを続けるうちに、夜は静かに眠るもの、という習慣が少しずつ作られ、夜起きることが減っていきます。

新生児期は習慣化しにくい?

新生児期から生後3ヶ月くらいまでは寝ている時間がとても長いですし、成長著しい時期なので生活のリズムづけは難しいでしょう。なので、時間にこだわらず、赤ちゃんが眠いときに好きなだけ寝かせてあげてください。

大人の生活がベース

とはいえ、赤ちゃんが寝ているからと無理に部屋を薄暗くしたり、静かにしたりする必要はありません。朝昼は日光を浴びて夜は部屋を暗くする、日中は家事をして夜は静かに過ごすなど、小さいうちから自然に大人の生活リズムに馴染ませてあげましょう。

生後6ヶ月までが目安

離乳食を始める6ヶ月頃を目標に、朝起きる時間、昼寝の時間と回数、夜寝る時間を調整していけると理想的です。すると、離乳食を食べさせる時間も自然と決まるでしょう。
もし習慣作りが難しいなら、逆に離乳食を軸に一日の流れを組み立てるのもオススメ。お腹いっぱいで寝て欲しいから昼寝の前に離乳食をあげる、その前に朝のお散歩を済ませる、など逆算していくと意外と難しくありません。

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まとめ

赤ちゃんの寝かしつけは「安心感」と「習慣」を意識してみるのがポイントです。もちろん寝つきには個人差があるので全ての赤ちゃんに効くとは限りませんが、何か1つでも気になるものがあれば試してみてください。
また、一度や二度の失敗で諦めないことも大切。少し期間を開けてリトライする、違う人がやってみる、などで成功することもありますよ。

専門家コメント
赤ちゃんの寝かしつけには困っている親御さんも多い事でしょう。
日本のお子さんは睡眠負債が先進国の中でも多いと言われています。昼も夜の差がつきにくくなってきている世の中ですね。大人が寝かせながらスマホをいじるのも最低限にしましょう。ブルーライトは思ったより赤ちゃんに覚醒作用があると言われています。
しっかり寝れる体力があるお子さんには、昼間も身体を動かす環境づくりからトライしてみてはいかがでしょうか?

【監修】浅井貴子 先生

浅井 貴子(あさい たかこ)東京都在住フリーランス助産師 大学病院、未熟児センター勤務ののちフリーランスとして活躍。現在近隣の行政で、母親学級、育児相談、年...

プロフィール

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