産後の肌荒れはいつまで?原因・対策方法を知って改善しよう!

産後に起こる様々なマイナートラブルの一つに、肌荒れがあります。慣れない育児に奮闘し、生活リズムも大きく変わるなかで、肌の不調も重なってしまうと外出や毎日の生活が憂鬱に感じる人も多いのでは。
そこで今回は、産後の肌荒れとはどんなものか、その原因や対策方法をご紹介します。肌荒れに悩むお母さんや、これから出産を迎える人の参考になれば幸いです。
産後の肌荒れとは
産後の肌荒れは、実は8割以上のお母さんが経験すると言われています。しかし、その症状や程度は、人によって様々です。
産後に現れる肌荒れの症状例
- 乾燥
- かゆみ
- ニキビ
- 赤み
- シミ
- くすみ
- 肌のごわつき
肌の乾燥を感じる人が最も多く、悪化するとかゆみや赤みにつながります。また、ニキビやシミなどの症状も、根本的な原因は乾燥から来るものです。
肌荒れはいつまで続く?
なかには数ヵ月で良くなる場合もありますが、半数以上の人は産後半年が過ぎても自然に肌荒れが治まることはありません。さらに、肌トラブルは長引くほど深刻化しやすく、悪化するほど治りにくいという傾向を持っています。
そのため、産後の肌に少しでも異変を感じたら、なるべく早く対策を取ることが大切です。
また、表面的な肌の変化がなくても、気付かないうちに肌の質や状態が不安定になっている人も珍しくはありません。すると、体調を崩したり、季節が変わったりするタイミングでトラブルが表面化してしまうのです。
産後の肌荒れの原因は?
荒れてしまう肌のほとんどが、ターンオーバーの乱れという問題を抱えています。ターンオーバーとは肌の代謝のことで、一定の周期で新しい肌が古い肌を排出しながら入れ替わる仕組みです。
産後は身体も心も疲れてしまうため、どうしてもターンオーバーが乱れがち。その原因は大きく5つに分けられるので、詳しく見ていきましょう。
原因その1:ホルモンバランスの変化
産後のお母さんの身体の中では急激なホルモンバランスの増減が起こりますが、その一つに肌の潤いを保つ「エストロゲン」というホルモンがあります。
エストロゲンは、妊娠中には通常の100倍もの量が分泌されています。しかし、産後はあっという間に減少し、元通りに。肌が変化に対応しきれないと潤いを保てなくなり、乾燥やシワなどの肌荒れを引き起こしてしまうのです。
原因その2:ストレス・疲労の蓄積
産後は赤ちゃん中心の生活をしながら家事も行うことになるので、お母さんは自分のペースで動きにくくなるものです。さらに、夜中も自分の意志とは関係なく起こされる細切れ睡眠も長期間続きます。このような生活リズムの変化により、産後はストレスと慢性的な睡眠不足を抱えてしまいがち。
強いストレスがかかると増えるのが、皮脂の分泌をうながす男性ホルモンです。ニキビなどの肌荒れを起こす原因となり、特にフェイスラインへの影響が顕著となります。
原因その3:食生活の乱れ
育児や家事で忙しい、食欲がないからと、炭水化物中心の生活になってしまうお母さんも珍しくはありません。また、疲れやストレスが溜まっていると自然と身体が甘いものを欲するため、つい摂り過ぎてしまうことも。
炭水化物や糖類・脂質に偏った食生活は、肌荒れの一因となります。たまになら許容範囲ですが、毎日のように続くと肌のコンディションに悪影響を与えるので、注意が必要です。
原因その4:便秘
便秘が起こると腸内で増殖した悪玉菌が有害物質を出します。さらに、その有害物質が血流にのって全身へめぐってしまうことで、肌荒れを引き起こすのです。
産後のストレスや食生活の乱れが蓄積すると、腸の働きが弱まり便秘になってしまうケースが多いです。逆に、体質によっては胃痛や下痢が続く場合もあるでしょう。
産後は生活リズムが不規則になりやすいのも、便秘の一因となります。
原因その5:肩こり
ストレスや睡眠不足、赤ちゃんのお世話などで起こる肩こりも、肌荒れにつながります。肩がこっていることで首や肩の血流が悪くなり、肌のくすみやターンオーバーの乱れにつながるのです。
家で過ごす時間が増え、運動不足になりやすいのも産後の肩こりを引き起こす要因です。
産後の肌荒れへの対策方法
産後の肌荒れを対策するなら、まずは原因の根源となっている疲れやストレス、食生活の乱れを改善するのが近道です。そこに、スキンケアや皮膚科といったアプローチを加えていきましょう。
それぞれのポイントをまとめてみたので、参考にしてみてくださいね。
食生活の改善
肌荒れを治したいなら、バランスの良い食事をとることをまずは心がけてみてください。手軽に食べられるパンや麺、揚げ物は数日に一度のお楽しみに回数を減らしてみましょう。
肌荒れしているときに積極的に摂りたい栄養素はこちらの5つです。
- タンパク質
- ビタミンE
- ビタミンB群
- ビタミンC
- ビタミンA
タンパク質は、鶏や魚など脂身の少ないものがベター。ビタミン類は緑黄色野菜や豆類が食べやすくて栄養価も高いのでおすすめです。
食事だけで栄養を摂るのが難しい場合は、サプリメントを活用するという方法もあります。
また、授乳中は普段より多めに水分を摂ることも心がけてください。肌のうるおいを保つほか、便秘の解消にも効果がありますよ。
睡眠・リフレッシュ時間を作る
産後のストレス解消には、十分な睡眠とリフレッシュタイムが必要です。基本的に、赤ちゃんが夜中も起きるうちはお昼寝はお母さんも一緒に休んでください。産後はまとまった睡眠が取れないので、自然とトータルの睡眠時間は普段より長くなるはずです。
また、赤ちゃんの機嫌がいいときは、家事やお母さんの好きなことを行う時間にしてみて。もちろん趣味ややりたいことをして過ごしてOKですが、肌荒れケアを意識するなら、家でできる簡単なストレッチ・エクササイズで身体をほぐしてみるのもおすすめです。
育児中はなにかと、お母さん自身の時間を確保するのが難しくなります。朝晩や休日は家族に赤ちゃんのお世話をしてもらうなど、1人で抱え込まないようにすることも大切ですよ。
スキンケアを見直す
食事や睡眠を見直しても肌荒れが続く場合は、化粧水などのスキンケアアイテムを変えてみるのもおすすめ。産後の肌は普段より不安定で乾燥やすい状態になっているので、低刺激かつ保湿効果が高いものを選ぶのがポイントです。
スキンケア後の肌が赤ちゃんに触れることも考えて、合成成分不使用のオーガニック系コスメを選べるといいですね。
また、育児をしていると、スキンケアに長い時間をかけることも難しくなります。1、2ステップでケアが完了するラインなら時短できるので、化粧水を選ぶときは意識してみて。また、肌馴染みの良い化粧水を使うと時間を空けずに次のステップへ進めるので、手早くスキンケアを進められますよ。
ボディケアも忘れずに
忙しいと忘れがちな身体の保湿ケアも、産後こそしっかり行いましょう。急な体型の変化で起こりやすい、肉割れの予防にもなります。
こちらも赤ちゃんの肌に触れても大丈夫なアイテムを選ぶのがポイント。ただし、ベビーオイルなどの赤ちゃん向け製品には油分が多く含まれていることもあります。肌質によってはトラブルの元となるので、注意してください。
皮膚科を受診する
産後の肌荒れが酷いときや、もともと敏感肌の人は、皮膚科を受診してみるという選択肢もおすすめです。
皮膚科受診の目安
- かゆみや発疹がある
- 1ヵ月以上状態が良くならない
- スキンケアアイテムで肌荒れが悪化した
赤ちゃん連れの受診はなかなか大変ですが、肌荒れは長期化するほど治療も大変になります。家族に協力してもらったり、一時保育を利用したりして、時間を作ってみてください。
赤ちゃんと一緒に受診する場合は、予約が取れる病院を選ぶなど、待ち時間を短縮できる方法がないかリサーチしてみましょう。
皮膚科での治療方法は?
皮膚科での治療には、外用薬や内服薬、漢方薬などが使われます。市販薬やサプリよりも効果が高く、症状に合ったものを処方してもらえるので効果が表れやすくなっています。
ただし、根本解決を目指すなら、食事や生活習慣の改善なども合わせて行うべき。薬はあくまでもサポート役として活用し、できる範囲で自分の身体を整える工夫もしてみましょう。
産後の肌荒れは早めのケアを!
妊娠・出産という一大イベントを終えて一安心…と思ったら、産後もお母さんの身体や生活には様々な変化が起こります。
産後の肌荒れは、疲労や生活が乱れているサインの一つ。何もせず様子を見ていてもなかなか良くはならないので、少しでも早い段階から対策を取るようにしてみてくださいね。